洗濯機まわり収納は「置ける」より「使える」で決める

洗濯機のふたや蛇口をふさがず床の動線を残した洗濯機まわり収納

洗濯機の上が空いている。横にも細いすき間がある。ここに棚かワゴンを置けば、洗剤もタオルも片付きそうです。

ところが実際に置いてみると、ふたが棚に当たる。かごを置いたらしゃがめない。蛇口は見えなくなり、床掃除のたびにワゴンを廊下へ出すことになる。

ちゃんと幅を測ったのに、何を見落としたんだろう。

そんな失敗は、測り方が雑だったからとは限りません。洗濯機まわりには、本体の寸法に出てこない「ふたが開く場所」「手を入れる場所」「かごを置く場所」があるからです。

だから、洗濯機まわり収納は「置ける」より「使える」で決めます。空いているすき間は、洗濯中も空いているとは限りません。

収納を探す前に一回分の洗濯を再現すると、上・横・足元のどこを使ってよいかが見えてきます。

ミナミナ

空いてる場所はあるんです。

なのに、何を置いても洗濯の時だけ邪魔で。

くらし編集部くらし編集部

そこ、洗濯中は空いてない場所かもしれません。

一回ふたを開けて、かごも置いてみましょう。

先にやることは、収納探しではありません

ふたやドアを全開にし、かごを置き、蛇口・ホース・電源・排水口へ手が届くかを見ます。

その動きを邪魔しない場所だけが、収納に使える場所です。毎日使う物を近くへ置き、未開封の予備まで入りきらないなら、洗濯機まわりの外へ逃がしてかまいません。

  • 洗濯機の上・横・足元を収納に使ってよいか
  • 収納用品を買う前に再現したい一回分の動き
  • ラック、ワゴン、マグネットが向く家・向かない家
  • 毎日使う物とストックを分ける場所
  • 機種ごとの説明書で最後に確認すること
目次

洗濯機まわり収納は「置ける」より「使える」で考える

洗濯機まわりで見つけやすいのは、何も置いていない空間です。上が空いている。横が数cm余っている。防水パンの縁にも少し乗りそう。

商品写真を見ると、その空間をきれいに埋めたくなります。

ただ、洗濯が始まると空間の使われ方が変わります。縦型はふたが上へ開き、ドラム式はドアが前へ張り出します。洗剤ケースや乾燥フィルターを開ける機種もあります。

洗濯物を出す時は、かごと自分の体が正面に来ます。蛇口やホースは普段触らなくても、水漏れや点検の時には手を入れたい場所です。

収納が邪魔になるのは、置いた瞬間ではなく、洗濯物を出す時です。見た目はきれいなのに、毎回だけ肩をよける。

棚の奥から洗剤を取るために、かごを足で少し押す。こういう小さな引っかかりが続くと、洗濯機の上や床がまた仮置き場になります。

洗濯機まわり収納の三段階

段階まずやることここまでできれば十分
最低限ラインふたを全開にし、蛇口・ホースへ手が届くか見る動く場所と点検する場所に物を置かない
現実ライン毎日使う物だけ近く、予備は別の低い場所へ分ける疲れた日もワンアクションで戻せる
丁寧ライン機種別の必要寸法、耐荷重、掃除、補充まで確認する見た目を整えても洗濯の動きが詰まらない
まずは最低限だけ:全部を測らなくても、ふたを全開にして、蛇口とホースへ手が届くかを見るところまではやっておきたいです。ここで当たる収納は、置けても使い始めてから苦しくなります。
縦型洗濯機のふたが低い棚板に当たり全開にならない状態
幅が入っても、ふたや洗剤ケースが開かなければ使える収納にはなりません。

最初に、洗濯1回で触る物だけを挙げる

収納場所を考える前に、普段の洗濯で毎回触る物だけを出します。使用中の洗剤、柔軟剤、洗濯ネット、必要なら数本のハンガー。

未開封の予備や季節外のタオルは、いったん外します。

毎日使う物と、なくなった時だけ使う物を同じ近さに置く必要はありません。まず洗濯1回分が戻る場所を作り、余白が残った時だけ予備を足します。

この順番なら、収納量を増やすために洗濯する場所を削らずに済みます。

収納を探す前に、一回分の洗濯を再現する

寸法を測る前に、一度だけ普段の洗濯をゆっくり見ます。洗剤を取る。ふたを開ける。

洗濯物を入れる。終わったらかごを置いて取り出す。この時、手、ふた、かご、体が通った場所は、空いているように見えても収納には使いにくい場所です。

洗濯機の上に家族がタオルや着替えを置くなら、それも見逃さなくていいです。「また置いてる」と片付ける前に、そこが一番置きやすい理由を見ます。

一時置きを完全になくすより、棚の一段や小さなかごを正式な着地点にした方が、家族にも伝わりやすいことがあります。

5分でできる確認

  1. いつも通り洗剤と洗濯ネットを手に取る
  2. ふた・ドア・洗剤ケース・フィルターを開く
  3. 洗濯かごをいつもの場所へ置く
  4. 衣類を入れ、出す動きをする
  5. 蛇口、給排水ホース、電源、排水口へ手を伸ばす
  6. 床へワイパーや掃除機を通す

ここまでやってから、収納に使える場所を探します。順番を逆にすると、空間を埋めたあとで洗濯の動きを押し込むことになります。

収納量が増えたのに、洗濯する場所だけが減るのは、この順番が入れ替わった時です。

洗濯渋滞チェックで、置いた後の失敗を見つける

置けるか迷ったら、洗濯渋滞チェックを使います。最初に安全上ふさいではいけない場所を除き、そのあとで、ふた、手、かご、掃除が同じ場所でぶつからないかを見ます。

性格や片付けの上手さを採点する表ではありません。

洗濯渋滞チェック

蛇口・給排水ホース・電源へ手が届かない、本体と収納が触れる、説明書の設置条件を満たさない場合は、点数にせずその時点で見直します。

そこを通ったら、使い勝手を邪魔する項目を1点ずつ数えます。

見ること渋滞している状態先に変えること
ふた・ドア・洗剤ケース全開にならない、棚やかごに当たる棚の高さか収納位置を変える
蛇口・ホース・電源見えない、手が入らない、物が押している点検できる余白を戻す
洗濯かご置くと衣類を出せない、通路をふさぐかごの定位置か向きを変える
運転中の本体収納や中身が本体へ触れる接触しない距離を取り、機種の説明書を確認する
掃除・お手入れ床、排水口、フィルターの前に物がある毎回どかす物を減らす
重い洗剤肩より高い場所から両手で下ろす低い安定した場所へ移す
0〜1点安全項目に問題がなければ、収納を足しても使いやすさを残しやすい状態です。
2〜3点置く物か収納タイプを減らします。日用品とストックを分けると改善しやすいです。
4点以上いったん買わず、配置から見直します。空きより洗濯する場所を優先します。
洗濯機の正面に洗濯かごと収納ワゴンが重なり衣類を出しにくい状態
収納とかごが同じ足元を使うと、洗濯物を出すたびに小さな渋滞が起きます。

点数が高くても、片付けが苦手という意味ではありません。収納を置く場所と洗濯で使う場所が重なっているだけです。

物をきれいに戻す努力より、同じ場所を二つの役割で使わない方が効きます。

ラック・ワゴン・マグネット・何も置かないを条件で選ぶ

毎回使う物と使える余白が分かったら、収納タイプを絞ります。収納量の多い順ではなく、家の渋滞が少ない順です。

床が空くラックでも、蛇口やふたへ当たるなら向きません。細いワゴンでも、かごを置くと引き出せないなら続きにくいです。

収納タイプを選ぶ目安

タイプ向いている家見送った方がよい条件
ランドリーラック上の高さがあり、ふた・蛇口・フィルターを避けられる防水パンの段差に脚が置けない、横フレームが蛇口などに当たる
すき間ワゴン横にホースと引き出す余白が残るぴったりすぎて動かせず、かごと通路が重なる
マグネット収納軽いネットや小物を床から逃がしたい重い洗剤を載せる、本体が曲面、脱水でずれる
壁面・突っ張り収納取り付け条件と耐荷重を守れ、点検場所を避けられる賃貸条件、壁の下地、落下時の危険が確認できない
何も増やさない洗濯機まわりが狭く、別の低い収納を使える毎日使う物まで遠くして、床へ戻る

条件が合えば、どのタイプを使ってもかまいません。見せる収納が好きなら、軽い物を少量だけ出してもいい。

毎回しまうのが面倒なら、洗剤一本とネット用のかごだけ見える場所へ残していいです。整って見えることより、洗濯のたびに嫌にならない方を選びます。

上に置くなら、ふた・蛇口・重さを見る

洗濯機の上は、収納量を増やしやすい場所です。ラックや棚を置けば、床をふさがずに洗剤やタオルをまとめられます。

条件が合えば、洗濯中に手を伸ばす距離も短くなります。

ただし、最初に見るのは棚板の枚数ではありません。縦型ならふた、ドラム式なら洗剤ケースや乾燥フィルター、どちらも蛇口と給水ホースです。

棚の脚が入っても、横フレームが蛇口の正面に来ることがあります。上の空間を使えた代わりに、蛇口へ手が届かなくなるなら詰めすぎです。

洗濯機上の棚が蛇口と給水ホースを隠さず点検できる余白を残した状態
蛇口や給水ホースは、収納で隠しきらず、目で見て手を入れられる余白を残します。

重い液体洗剤を高い棚へ上げる時も、少し考えます。置ける重量かだけでなく、詰め替え直後の重い容器を片手で安全に下ろせるか。

高い棚は空間を使えますが、補充のたびに小さな覚悟が必要になる棚でもあります。重い物は低く、軽いタオルや空のネットは上へ分ける方が現実的です。

ラックの棚板や横フレームと蛇口が近い場合は、洗濯機ラックが蛇口に当たる時の記事で、棚板の高さだけでは見落としやすい場所を確認できます。

横に置くなら、ホース・振動・引き出す余白を見る

洗濯機横のすき間には、細いワゴンやマグネット収納を置きたくなります。洗剤やハンガーを手元へ置きやすく、床に散らばる小物もまとめやすい場所です。

ここでは、すき間の幅と同じ幅の商品を選ばない方が楽です。給排水ホースが通る。引き出す時に取っ手や壁へ当たる。

運転中に本体が収納へ触れる。細いワゴンは入ったのに、手前へ洗濯かごを置くと引き出せない。入るすき間と、使えるすき間は別です。

マグネット収納なら床は空きますが、何でも載せてよいわけではありません。空の時は安定していても、洗剤を補充した直後に重くなり、脱水の振動で少しずつ下がることがあります。

表示耐荷重だけでなく、接地面、本体の曲面、入れる物の重さを見ます。

マグネットが落ちたりずれたりする場合は、洗濯機横のマグネット収納が落ちる時の記事で、耐荷重より先に見る接地面をまとめています。

足元は、収納より掃除と排水を優先する

洗濯機の足元は、数cmの空きも使いたくなる場所です。ただ、防水パンの縁や排水口まわりは、収納のための余白とは限りません。

脚が置けるか、排水ホースを押さないか、排水口へ手が届くかを先に見ます。

ぴったり置いたワゴンを掃除のたびに引き抜くなら、そのすき間は少し働かせすぎています。床のほこりや髪の毛は、収納用品の後ろへ静かに集まります。

動かせない収納を増やすより、ワイパーが入る、排水口を見られる、ホースを押さない余白の方が、長く効きます。

洗濯機ラックの脚と防水パンの段差が気になる場合は、洗濯機ラックが防水パンで置けない時の記事で、脚を置く場所と逃がし方を確認できます。

安全のため、ここは収納でふさがない
  • 蛇口と給水ホースの接続部
  • 排水ホースと排水口
  • 電源コード、プラグ、アース端子
  • 乾燥フィルターや洗剤ケースなどのお手入れ部分
  • ふた・ドアが全開になる範囲

必要な離隔距離や設置条件は機種で異なります。収納の寸法より、使っている洗濯機の取扱説明書・据付説明書を優先してください。

毎日使う物だけ近く、ストックは別にする

洗濯機まわりへ全部まとめると便利そうですが、毎日使う物と未開封の予備は役割が違います。毎回触る洗剤とネットは近い方が楽です。

まだ開けない洗剤、季節外のタオル、掃除用品の予備は、少し離れていても洗濯は止まりません。

現実ラインは、毎日使う物だけをワンアクションで戻せる場所へ置くことです。洗濯ネットは畳まなくていい小さなかごへ。洗剤は片手で取れる低めの場所へ。

ハンガーは絡まない本数だけ掛ける。きれいにしまうより、次の洗濯でも同じ場所に戻る形を選びます。

洗濯機の近くに毎日使う洗剤とネットだけを置き予備を低い別収納へ分けた状態
毎日使う物だけを手元に残し、未開封の予備は別の低い場所へ分けます。

予備まで置くと洗濯機まわりが苦しくなる場合は、ストックの本数から見直せます。洗剤ストック収納はどこがいい?予備1本は低い場所へで、重さと予備本数の考え方をまとめています。

ミナミナ

家族がなんでも洗濯機の上に置くんですよ。

片付けても、次の日には戻ってます。

くらし編集部くらし編集部

そこが一番置きやすい、っていう答えでもあります。

禁止するより、小さい着地点を作る方が早そうです。

安全の数字は、使っている洗濯機の説明書で確認する

洗濯機の必要なすき間、蛇口の高さ、防水パンの寸法、ドアやふたの開放寸法は、機種によって違います。「左右を何cm空ければ大丈夫」と一律には言えません。

排水ホースを出す側だけ、より広い余白が必要な機種もあります。

パナソニックの設置案内では、防水パン、上部の棚までの高さ、蛇口までの高さ、壁面からの奥行を確認するよう案内しています。

日立も、水栓の高さや防水パン、排水口の位置を機種別に確認し、据付説明書を参照するよう案内しています。

収納用品の寸法が合っていても、洗濯機側の条件を満たすとは限りません。

また、電源コードを収納で挟む、プラグまわりへ水分やほこりがたまる状態も避けたいところです。

NITEは、コードへ無理な力が加わることや、プラグ・コンセントの接続部へ水分が付着することによる事故へ注意を促しています。

最後に公式で確認:まず自宅で動きを見て収納候補を絞り、その後、使っている型番の取扱説明書・据付説明書で必要寸法を確認します。順番は「一般的なおすすめ」より「自宅の動き」、最後に「機種の条件」です。

収納を増やさない方が、洗濯しやすい家もある

上にも横にも余白が少なく、蛇口やホースへ手を入れにくいなら、洗濯機まわりに収納を増やさない方が楽な場合があります。洗剤の予備は洗面台下へ移し、タオルは洗面所の入口へ。

ハンガーも使う本数だけ残します。全部が洗濯機の半径一歩に入っていなくても、洗濯はできます。

これは収納を諦める話ではありません。洗濯物を抱えたままふたを開け、かごを置いてしゃがめる。

水まわりを見られて、床へ掃除道具も通せる。その余白を残した結果、置かないと決めるのも、かなり使いやすい収納です。

洗面所全体で置き場所を組み直したい場合は、狭い洗面所収納で失敗しない考え方へ戻ると、床・奥行き・水はね・戻しやすさから整理できます。

ミナミナ

ラックを置けば、全部まとめて片付くと思ってました。

まず今のまま、一回動いてみます。

くらし編集部くらし編集部

洗濯する場所が残るなら、それでいいんです。

近くに置くのは、毎回使う物だけで十分です。

よくある質問

洗濯機まわりには何を置くと使いやすいですか?

まずは一回の洗濯で毎回触る物です。使用中の洗剤、洗濯ネット、必要なら少量のハンガーまで。

未開封の洗剤やタオルの予備は、洗濯機まわりが狭くなるなら別の低い場所へ分けます。

洗濯機の上に物を置いてもいいですか?

洗濯機本体の上を常設の棚代わりにせず、置くなら専用ラックや周囲の棚を機種の設置条件に合わせて使います。

ふた、洗剤ケース、フィルター、蛇口、給水ホースをふさがず、本体と収納物が接触しないことを確認してください。

ラックとマグネット収納はどちらがいいですか?

軽い小物を少量だけ置くならマグネット、タオルやかごまでまとめたいならラックが候補です。ただし、マグネットは接地面と重さ、ラックは防水パン・蛇口・ふたとの干渉を先に見ます。

どちらも条件が合わないなら、別の棚へ逃がします。

洗剤は高い棚に置いてもいいですか?

棚の耐荷重と取り付け条件を守ったうえで、詰め替え直後の重さを無理なく下ろせるかも見ます。重い液体洗剤は低い安定した場所、軽いネットやタオルは上へ分ける方が扱いやすいです。

洗濯機の左右は何cm空ければいいですか?

必要寸法は機種、壁の位置、排水ホースを出す方向などで異なります。一律の数字で決めず、型番ごとの取扱説明書・据付説明書を確認してください。

そのうえで、収納を引き出す、掃除する、ホースへ手を入れるための余白も足します。

まとめ

洗濯機まわり収納は、上や横の空きを埋めることから始めません。ふた、蛇口、ホース、かご、掃除が動けるかを先に見ます。

置けるすき間の中から、洗濯中も使わない場所だけを収納にします。

全部を完璧に整えなくてもかまいません。最低限、ふたを全開にして蛇口とホースへ手が届くかを見る。

現実ラインでは、毎日使う物だけを近くへ残す。余裕があれば、説明書の必要寸法、耐荷重、掃除や補充まで確認します。

収納を増やした先で、洗濯物を抱えたまま動けるなら、その収納はたぶん合っています。毎回どかす、体をよける、無理に手を伸ばすなら、置く物か場所を一つ減らします。

洗濯する余白が残ることも、収納の一部です。

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この記事を書いた人

yamaのアバター yama 置けるくらし編集部

住まい用品を買う前に「置いた後の暮らし」まで確認する、置けるくらし編集部の書き手。家電の採寸を幅だけで見て痛い目を見てから、幅・奥行き・開閉余白・掃除動線を先に見るようになりました。収納や家具を、見た目より「毎日戻せるか」で選ぶ記事を書いています。

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